ボタンの掛け違いの日韓関係

   「日韓親善宣教ニュース 第126号」(2020年7月23日発行)より

 

 日韓親善宣教協力会派遣宣教師      
ソウル日本人教会牧師 吉田耕三 
   
 
 国内のメデイアなどでは
「日韓関係はかつてないほど最悪な状態」などと報道していますが、
両国民の人的往来は拡大していますし、
在韓生活 40 年に届く私共夫婦も
まことに麗しい交流が途絶えることはありません。
ただ、日本国内には
悪化することを喜んで いる一部の人がいるだけのことなのです。

  日韓関係でのボタンの 掛け違いは、
文字どおり、最初の出だしからつまず いていたのです。
敗戦後 (韓国では解放後)、
1951 年にやっと両国の政府代表が
国交回復交渉のテー ブルについたというのに、
 36年間もの残虐な侵略統治(民族抹殺政策)に対する
日本側からの遺憾表明や謝罪の言葉が一言半句もなかったという
過った歴史認識への強い抗議と、
日本側の日韓併合(武力侵略)の正当化という硬直した態度一点張り等で
中断と再開を繰り返した末に、
15 年もかかって 1965 年に
日韓国交回復の批准書が取り交わされたものの、
有償・無償合わせて5億ドルが 日本政府から韓国側に渡ったのですが、
本来、日本政府はʻ賠償金ʼとして支払うべきものを、
かたくなまでにʻ経済協力資金'にこだわり、
植民統治の中身は徹底した韓国への保護国化が強行されました。

韓国側は大変な不平等条約を、
経済協力資金と共に飲まされてしまったのです。

韓国を代表する永楽教会の韓景職牧師を始め、
168 名の指導的牧師方が同教会に集まって
大々的な反対運動を行ったのも無理からぬことでした。

岸信介元首相が
「過去の植民地支配の過ちを深く後悔し、
早急な関係正常化がなされるように最大の努力を尽くします」との書簡を、
李承晩初代大統領宛に送っていますが、
現日本政府当局者は心して先達の警告に耳を傾けるべきです。

(編集部より
この原稿は、吉田宣教師より 2019 年 7 月にいただいていたものでした。
掲載が遅くなり大変申し訳ありません。
しかし、日韓関係はその時点より改善されているとは言えず、
やはりお読みいただくべき内容ですので、今回掲載いたします。)

 

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      神は、キリストによ って、私たちをご自 分と和解させ、  
      また 和解の務めを私たち に与えてくださいま した。  
                (Ⅱコリント 5:18)    
 
 
 ソウル日本人教会
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